<メモ 科学と宗教>
アインシュタインは「宗教のない科学は不完全であり、科学のない宗教は盲目である(Science without religion is lame, religion without science is blind.)」言いました。確かに、人類を滅ぼすことができるような核兵器を創り、人間がコントロールできないような原子力発電所(福島、チェルノブイリなど)を造ってしまう、人間の側に立たない科学は不完全だといえます。
一方で、個人的な将来を預言し、誰も見たことのない死後の世界のことを科学的な根拠もなく宗教勧誘の手段に利用する宗教があります。また、震災を神の怒り、事故死を人の罪のせいにするなどは、宗教の教えとは言えません。
科学と宗教に関して戦時中に獄死した哲学者三木清は、『人生論ノート』で科学は成功を、宗教は幸福を目指すと言いました。わたしは、これに個人的な「人生論」にとどまらず科学は成功、進歩を目指すが、宗教は正義、平和、幸福を目指す、と社会的な要素を加えるべきではないかと考えます。聖書には「神の国は、飲み食いではなく、聖霊によって与えられる義と平和と喜びなのです」(ローマの信徒への手紙14:17)とあります。