2003年5月 「海外在住の日系クリスチャン」
「英国短信オンライン」で日本でもご存知の方が多い、ユキ・ジョンソン夫人が既にこのM/Lでもお書きくださった事と重複するが、英国教会の外郭団体にChristian Awareと言う団体があり、その会長の熱心な働きかけにより、英国のケンブリッジに近いElyで海外の日系教会の問題を話し合い、共有しようとする目的で「Japanese Christian Conference」が5月9日より3日間にわたって開催された。
今回は種々な理由によりNY(MJM)とサンパウロと英国の方々のみの集会となったが、ロンドンに永住目的で滞在される多くの日本人の方々(英国教会で教区司祭として、英国の地方の英国人教会を牧会されている加藤司祭―仏僧より自由メソジスト牧師、そして英国で聖公会司祭に按手された方、日本人の集会に教会を提供して、陰日なた日本人クリスチャンを支援してくださっているニコラス司祭、英国人司祭の妻、助手として活躍されているユキ夫人等々)が多く参加くださり、会議を有意義なものに高めてくださった。
海外で日本人として聖公会に連なる少数派としての種々な葛藤や問題が、初めて公式な場で取り上げられ、それぞれの経験が共有しようとされたことは画期的なことであった思う。
NYのMJMの活動も詳しく報告され、またブラジルの日系会衆教会の種々な問題も発表された。また、ロンドンで必死に日本人の集会を維持しようとされて努力し、祈られている方々の苦労段も話し合われた。
本人の意思やまた会社の都合で海外に短期、あるいは長期に滞在する日本語を母国語とする人々の問題や、悩みは極めて深刻であり、家族から離れ、異なる文化で生活を余儀なくされることは、単に言語の問題のみではなく、その人の存在の根底を揺るがす出来事であり、不幸にしてそのストレスに負ける方も決して少なくない。このような方々にとりそのような時、教会が存在し、悩みを共有することが出来ればその方にとりどれほど大きな慰めとなるであろうか。そのような方がそのような厳しい現実の中でイエスと出会い、その貴重な信仰体験を帰国後、日本の教会に生かしていただく可能性も多い。
是非、日本聖公会でも日本滞在の少数者である在日外国人、海外滞在の少数日本人への祈りが継続して捧げられることを、心から期待いたした。 |